日本人の6割が胃炎になっていると言われています。胃炎になっていても特に症状がない人も少なくありません。萎縮性胃炎や胃癌の原因の多くを占めているのが、ピロリ菌です。日本人の約5割が、ピロリ菌に感染していると言われています。
ピロリ菌に感染しているかどうかは、人間ドックでも検査が可能です。現在では、衛生環境も良くなり、井戸水や川の水からピロリ菌はほとんど検出されません。しかし、ピロリ菌は土の中に生息し、不衛生な環境下で感染しやすいので、子どものころの衛生状態がまだまだ良くなかった中年以降の人は要注意です。また、母親から口移しで食べ物を与えられて感染している率も高いと言われています。
50歳以上の約8割が、ピロリ菌に感染していると考えられています。特に、子どものころに井戸水や川の水を飲んでいた人は、要注意です。人間ドックの検査項目にピロリ菌が入っている検査機関も増えています。また、オプションで検査できる検査機関も多いです。
オプション料金も2500円から3000円くらいの所が多いので、追加してもらうことをお勧めします。ピロリ菌が見つかったとしても、除菌することで萎縮性胃炎の進展を抑え、胃癌の発症を抑えます。除菌できれば、胃癌の発症リスクは3分の1にダウンできます。除菌方法は、3種類の薬を7日間きっちりと飲んでいただくだけです。
保険も適応されます。胃癌は早期に発見できれば、100%完治できる病気だと専門医は言っていますが、発症を予防できるのであれば予防に超したことはありません。胃癌の予防と早期発見のためには、人間ドックで胃カメラを受け、ヘリオバクターピロリ抗体検査を受けることが大切です。